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薬が効かない頭痛?知っておきたい片頭痛のこと

片頭痛は、OTCの頭痛薬を使うことができます。しかし、症状が悪化すると効果が現れにくくなりますので、OTCは全ての片頭痛のお客さまに使えるわけではありません。 登録販売者として適切なアドバイスが行えるように、片頭痛の特徴と薬の選び方を押さえておきましょう。

片頭痛ってどんな頭痛?

頭痛を大きく分けると、原因疾患のない一次性頭痛と、何らかの原因疾患のある二次性頭痛に分類されます。OTCで対処可能なのは一次性頭痛で、二次性頭痛の場合は医療機関への受診が必要になります。

片頭痛は、一次性頭痛のひとつで、過度の緊張による脳血管の拡張と血管の炎症が原因と考えられています。

また、患者は女性が圧倒的に多く、思春期から閉経期にかけて起こりやすい頭痛です。これは、女性ホルモンが片頭痛に影響するためであり、女性ホルモンの量が変化する月経や妊娠は、片頭痛の起こりやすいタイミングと言われています。

片頭痛の主な症状

片頭痛は、その痛みや起こるタイミングに特徴があります。

まず、痛みのタイプはズキズキと脈を打つような拍動性のことが多いです。
発作的に起こることが多く、体を激しく動かした後や、月経の前後に悪化しやすい傾向があります。また、ストレスや疲れ、睡眠不足、眩しさを感じる光、騒音なども、痛みを引き起こします。

頭痛以外に起きやすい症状は、吐き気や嘔吐、光・音過敏です。さらに、頭痛が起こる前にキラキラした星が見えたり、視野が霞んだりといった症状が起きることもあります。
このような随伴症状がある場合は、片頭痛の可能性が高いでしょう。

どんな頭痛薬が使われるの?

軽度の片頭痛の場合は、OTCで対処可能です。
OTCで治療薬を選ぶ場合、エビデンスの観点から、第一選択薬はアスピリンとアセトアミノフェン、カフェインの合剤(エキセドリンA)になります。

第二選択薬は、アスピリン(バファリンA)とイブプロフェン単味製剤(リングルアイビー)、第三選択薬はアセトアミノフェン単味製剤(タイレノール)となっています。

一方、中等度以上の片頭痛の場合は、医療機関で処方されるトリプタン製剤が第一選択薬となっています。
いずれの頭痛薬も、頭痛が起きそうなタイミングで早めに飲むのが服用のポイントです。

軽度の片頭痛はOTCで対処可能ですが、OTCの頭痛薬は飲み続けることで、薬剤そのものが頭痛を引き起こす薬物乱用頭痛を招くことがあります。 頻繁に頭痛薬を買う患者様には、薬の効果が出ているかを確認し、必要に応じて医療機関への受診を勧めることも大切です。 参考文献 「OTCメディケーション虎の巻 改訂版」 日経ドラッグインフォメーション編 泉澤 恵 監修・執筆

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