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現場で役立つ季節の健康ネタ

気になる下肢のむくみに~西洋ハーブを使ったOTCのお話~

ぶどうと言えば、やはり日本では「秋の味覚」。食べるもの、という認識が強いかと思いますが、ヨーロッパではドライフルーツやワインの印象のほうが強いようです。ヨーロッパの生のぶどうは、つるんとむける日本のものとは違い、その皮のむきにくさに四苦八苦すること間違いなしなんですが、海外では皮など気にせず、そのまま食べちゃう人がほとんどなんだそうですよ。

生薬として使用される赤ブドウの葉

ドライフルーツやワインのみでなく、古くからヨーロッパで使われてきたのが、西洋ハーブとしての赤ブドウの葉です。

日本では、ハーブというとまだまだお茶やポプリ、入浴剤程度の認識が主かと思いますが、ヨーロッパでは古くから漢方薬と同じ生薬として扱われてきました。

2013年6月、日本で初めてこの赤ブドウ葉乾燥エキス混合物を有効成分とした医薬品が発売されて、すでに4年になります。要指導医薬品なので、残念ながら登録販売者には販売できないのですが、店舗で就業なさっている方はよくご存じでしょう。

足のむくみ改善を目的とした薬の発売

●アンチスタックス(エスエス製薬/要指導医薬品)

http://www.ssp.co.jp/antistax/

●西洋ハーブ医薬品とは

http://www.ssp.co.jp/seiyoherb/

2007年に西洋ハーブの承認審査のルールが日本で示されたことにより、2011年に「赤ブドウ葉乾燥エキス混合物」を新有効成分とした一般用医薬品が初めて承認されました。承認から2年、2013年になって満を持しての発売開始でした。

商品としては、「初期の静脈還流障害による足のむくみの改善」を目的としたお薬です。あまり男性からは聞きませんが、女子が数人集まれば「むくみ」のお話になると言っても過言ではないほど、むくみを気にする女性は多いもの。

西洋ハーブ、生薬というところもプラスの印象を与えますし、興味を持つ方は多いでしょう。臨床試験結果も公表されています。

効果は足のむくみだけ?

●アンチスタックスの効果~臨床試験結果(エスエス製薬)

https://www.ssp.co.jp/antistax/product/efficacy1.html

ただしこのお薬、効果は「足のむくみ」に限定されていますので、全身や顔のむくみへの効果はないそうです。

また、むくみには意外な病気が隠れていることもありますので、3週間以上服用しても改善が見られない場合は、医者を受診してみるなどの注意が必要です。

アンチスタックスは残念ながら登録販売者が販売することはできませんが、これから西洋ハーブ医薬品も日本での承認が増えていけば、登録販売者の扱える第二、第三類の医薬品も出てくるかもしれませんね!

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