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最強の花粉症市販薬?【第2類医薬品】ストナリニZについて徹底解説

今回の記事では、市販の花粉症の中では最も良く効くとも言われているストナリニZについて解説しています。かつては要指導医薬品に分類されていたストナリニZは現在では第2類医薬品へと分類が変更されたため、登録販売者さんがご案内する機会も増えています。重症の花粉症に悩まれているお客様への対処法の一つとして、是非、本薬の基本事項を頭に入れておきましょう。

ストナリニZの特徴

ストナリニZ(サトウ製薬)はセチリジン塩酸塩と呼ばれる有効成分を含む第二世代の抗ヒスタミン薬です。セチリジン塩酸塩はジルテック錠と呼ばれる医療用医薬品の成分でもあり、そのシャープで切れ味のある効き目から一昔前までは大変良く処方されていました(現在はジルテック錠の改良版であるザイザル錠が主に処方されています)。

服用回数も1日1回就寝前と簡単で翌日に渡って効き目が持続します。同じ第二世代の抗ヒスタミン薬であるアレグラFX(フェキソフェナジン)やクラリチンEX(ロラタジン)などと比べても高い効果が期待できるため、重症の花粉症のお客様にはお勧めのお薬と言えるでしょう。

ストナリニZが服用できない方

ストナリニZは以下のお客様は服用することができないので、販売前に必ず聞き取りチェックをしておくようにしましょう。

  • セチリジン塩酸塩やピペラジン誘導体(レボセチリジン、ヒドロキシジンを含む)に対して過敏症のある方
  • 腎臓病のある方
  • 15歳未満の方

ストナリニZの服用に注意が必要な方

ストナリニZは以下のお客様が服用する場合は注意が必要になります。場合によっては医師への事前相談を勧めてあげましょう。

 

  • 医師の治療を受けている方
  • 肝臓病、てんかんのある方
  • けいれん発作を起こしたことのある方
  • 高齢の方
  • 気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などの他のアレルギー疾患の診断を受けたことのある方

妊娠中の方のストナリニZの服用

ストナリニZには妊娠中の服用を禁止する旨の規定はなく、妊娠中に服用しても催奇形性などの問題は生じないと考えられます。

しかし、一般に妊婦さんは妊娠中の薬の服用にナーバスになっています。このため妊娠中にストナリニZを服用したい場合は、万一を考えてまずは産婦人科の先生にご相談することを提案してあげる方が良いでしょう。

授乳中の方のストナリニZの服用

ストナリニZの添付文書には、「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けてください」と記されています。

このため、原則として授乳中のお客様にはストナリニZを勧めるのは避けてください。服用中は授乳を避けるという手段もありますが、母乳は人工乳と比べて赤ちゃんにとって大きなメリットがあるため、できるだけ中断しないことが望ましいとされているためです。

ストナリニZの注意すべき副作用

ストナリニZは効果が強い分、人によっては副作用が生じる可能性があります。よく見られる副作用は眠気で、第二世代の抗ヒスタミン薬の中では強い部類に属します。

添付文書にも「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください(眠気等があらわれることがあります。)」と記されているので、こちらについては必ずお客様にお伝えしましょう。その他にも服用後に万一異常が見られた場合は、医師、薬剤師、登録販売者などの専門家に相談するようにご案内してあげましょう。

ストナリニZは市販薬の中では強い効果の期待できる花粉症薬ですので、症状のひどいお客様にお勧めする薬の選択肢の一つとして頭に入れておくと良いでしょう。ただし、眠気などの副作用に注意が必要であったりと、服用が適さないタイプのお客様もいるので、販売時には慎重に服用者の背景を聞き取ることを忘れないでくださいね。

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