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ステロイドはやっぱり副作用が恐い? ステロイドの使用と注意点
そもそもステロイドって何?
医薬品の成分であるステロイドは、腎臓の上に位置する副腎という臓器の中の副腎皮質から分泌されるホルモンである副腎皮質ステロイド(グルココルチコイド)をもとに作られたものです。
微量でも全身にさまざまな影響を及ぼすホルモンであるステロイドは、医薬品の効能が期待される抗炎症作用や免疫抑制作用のほかにも、糖や脂質の代謝のほか中枢神経や循環器にも生理作用を発揮します。
このように全身に生理作用を引き起こすステロイドは、薬として使用した場合に期待される効果のほかに色々な副作用を引き起こすリスクがあることは事実です。
しかしながら、一般にドラッグストア等で販売されるステロイドの塗り薬などの外用薬と、病院で処方されるステロイドの内服薬では副作用のリスクは違います。
ステロイドの副作用には重症のものとして感染症の誘発や骨粗しょう症・動脈硬化病変など実にさまざまなものがありますが、この副作用は容量依存性に増加していくため市販のステロイド外用薬を適正に使用している場合にはあまり問題にならないことがほとんどです。
お店に来られるお客様の中には内服薬と外用薬のステロイドの副作用リスクを混同している人もいますから、その違いをしっかりと説明できるようにしておきましょう。
外用薬のステロイドを使用する際の注意点
薬局やドラッグストアでは内服薬ではなく外用薬のステロイドが販売されるので、ここでは主に外用のステロイドについて触れていきたいと思います。
まずステロイドは、薬効の強さで上からストロンゲスト・ベリーストロング・ストロング・マイルド・ウィークの5段階に分類され、薬局やドラッグストアではストロング・マイルド・ウィークの3種類のステロイドが販売可能です。
つまり薬局やドラッグストアではお客様に合わせて3種類のステロイドから選択を行わなければなりません。
市販のステロイド外用薬といっても、大量使用や長期連用によって皮膚の萎縮や多毛化・皮膚炎など局所副作用が起こることもあり、ひどい場合には副腎機能低下などの全身作用が問題になる場合もあります。
具体的なステロイドの選び方
まず小児や高齢者は副作用を生じやすいため、基本的にマイルドやウィークのステロイドを選択します。
また顔・首・わき・陰部は他の部位に比べて皮膚が薄く、ステロイドを体内に吸収しやすくなっているので、これらの部位に疾患がある場合は大人であっても弱めのステロイドを勧めます。
さらに疾患の重症度を踏まえてお客様それぞれに合ったステロイド外用薬を選んでいきましょう。
ステロイドの使用によって症状が改善してきた場合は、効力の弱いものを用いたり、塗布回数を減らすなどの工夫も行います。
またステロイド外用薬の軟膏やクリームは皮膚にあまり擦り込みすぎずに、薄く塗り広げることで副作用のリスクを低減することができます。
先ほども述べた通りステロイドは長期間の使用で副作用が出やすくなるため、ステロイドを2週間使用しても病気の症状が改善しない場合は専門の病院を受診するよう勧めましょう。
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