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登録販売者ドタバタ劇場

こんな文句やクレームが!?OTC医薬品にまつわるトラブル体験談!

登録販売者の仕事は、専門知識を活用しながらお客様の健康をサポートするという大変やりがいのある仕事です。しかし、仕事である以上、時にはお客様から理不尽なクレームを受けて辛い思いをすることもあるでしょう。今回の記事ではそんなトラブルについての体験談やその対処方法をご紹介しています。同様なトラブルを回避するためにも、こうした事例は頭に入れておくと良いでしょう。

トラブル事例その①:「購入した薬やサプリメントが全然効かない!」とお客様から怒鳴られる

お客様の中には、薬やサプリメントの効果に対して過度の期待を抱いているかたもいらっしゃいます。このため、購入した商品を服用しても思ったような効果が得られなかった場合、その責任を販売店に押し付けてくることがあるのです。

私の働くお店でも、以前に「風邪薬を飲んだのにちっとも風邪が治らないじゃないか!このドラッグストアはこんな詐欺商品を売りつけるのか!」などと怒鳴りこまれた経験をもつ登録販売者さんがいました。

こうしたお客様には、医薬品はその有効性が臨床試験で確認されているものの、効き目には個人差があり、すべての人にとって満足した効果が得られるわけではないことを丁寧に説明する必要があるでしょう(特に、サプリメントに至っては医薬品のように有効性が保証されないものも多数あります)。

また、こうしたクレームをつけて来ることが予想されるお客様に対しては接客時や販売時に、こうした事実をやんわりと伝えておくこともお勧めです。

トラブル事例その②:薬剤師不在の時間帯に第1類医薬品を売れと強要される

ドラッグストアによっては、すべての営業時間に薬剤師が常駐しているとは限りません。このため、薬剤師不在の時間帯にロキソニンSやリアップX5などの第1類医薬品を買いに来たお客様から「どうしてお店が開いているのに売ってくれないんだ!」と大きなクレームをつけられることがあります。

私の知り合いの登録販売者さんも、「わざわざ遠いところから来たのにどうしてくれるんだ!」「電車代(ガソリン代)を払え!」などと無茶な要求をされた経験があります。

こうした訴えをするお客様の気持ちは分からなくもありません。しかし、これは法律で定められたルールであり、違反をしたときに罰せられるのはお客様ではなく、登録販売者さんや管理薬剤師です。

お客様にはご不便をおかけしていることを丁重にお詫びしたうえで、「次回からは薬剤師のいる時間帯をホームページや電話などで確認してから来店してもらう」などのご提案するようにしましょう。

また、第1類医薬品のリスクについても説明し、たとえ継続服用の場合でも、副作用が発生していないか、適切な服用方法が守られているか、他に併用薬は無いかなどを薬剤師が直接確認しないと販売ができない旨を丁寧に説明してあげてください。

それでも納得されない場合は、店長などの責任者を呼んで対応してもらうことをお勧めします。

トラブル事例その③:処方箋医薬品との飲み合わせについて質問される

薬局に薬を買いに来るお客様の中には処方箋医薬品を服用中の方もいらっしゃいます。そんなお客様から「病院でもらった〇〇っていう薬を飲んでいるんだけど、この市販薬と一緒に服用できますか?」といった質問を受ける登録販売者さんもいます。

登録販売者さんは処方箋医薬品についてはそれほど知識のないことが多いため、こんなときは素直に医師や薬剤師に相談してから購入することをお勧めする方が良いでしょう。生半可な知識で回答したことで、重大な副作用につながる恐れもあります。こうした事態を避けるためにも、自信がない分野については他の専門家の力を借りるようにしましょう。

今回ご紹介した事例は多くのドラッグストアなどで見られるもので、皆さんの勤めている職場でもいつ起こってもおかしくないと言えます。多くのお客様に気持ちよくお買い物をしてもらうためにも、トラブルが発生したときの対処法については日ごろから学んでおかれることをお勧めします。また、クレーム時に何よりも大切なのは、訴えの内容に関わらず真摯に受け止める態度をお客様に示すことです。初期対応を誤ると責任者を巻き込んだ大がかりなトラブルへと発展する可能性もありますので、この点をしっかりと頭に入れて業務にあたるようにしましょう!

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