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登録販売者ドタバタ劇場

お客様の訴えから選ぶ登録販売者の商品選択~催眠鎮静剤編~

お客様の相談にはさまざまな訴えがありますよね。症状だけでなく日々の生活スタイルによっておすすめする商品が変わることもありますし、治療に医薬品を必要としない場合もあります。今回は「眠れない」に関わるいろいろな相談について考えてみましょう。

「中毒、依存症にならないか不安」「病院にはいきたくない」

催眠鎮静剤、いわゆる睡眠薬で最も多い不安や相談がこれ。睡眠薬にまつわるイメージはいまだにあまり良いものとはいえず、中毒症状や依存症を心配するお客様はたくさんいます。

また、薬だけでなく神経内科など関連の診療科に対する偏見も強いため、受診にも強い抵抗があるようです。

こうしたお客様にはまず、医療用薬でも市販薬でも正しく適切に使えば中毒や依存は起こらないこと、不眠やうつなどは誰にでも起こりうるため神経内科を受診しても「変な目」で見られることはないことなどを説明し安心してもらいましょう。

それでも強い恐怖を感じているようであれば、無理に医薬品や受診は勧めず、アロマや入浴などの方法をアドバイスしてみてください。お客様によっては「漢方薬は大丈夫」という人もいるため、酸棗仁湯のホスロールSや抑肝散加芍薬黄連水製乾燥エキスのレスティ錠をおすすめしてみるのも良いかもしれません。

とはいえ、当然漢方薬だからといって安全とは決して言えませんので、不安感を煽らないよう上手にアドバイスしてくださいね。

「眠れるようにいつもお酒を飲む」「コーヒーや紅茶、ドリンク剤をよく飲む」

不眠を改善するためにお酒を飲んだり、日常的にコーヒーや紅茶、ドリンク剤などのカフェインを多く飲んだりするお客様も多いですよね。

「眠るために」お酒を飲んでいる人へは、例え眠くなったとしても眠りを浅くさせ、結果として疲れはとれないことを伝え、やめるようアドバイスをします。コーヒーなどカフェインを多く摂取している方には少なくとも睡眠前4時間は避けるように伝えた方が良いでしょう。

しかし、お酒にしろ、コーヒーにしろ夜寝る前に何かを飲む習慣がついていたり、それを楽しみにしたりしている場合にはなかなかやめられないこともあります。そうした場合には、鎮静作用のあるハーブティなどをおすすめしてみましょう。

また、お酒は催眠鎮静剤の効果を増強させてしまうことがあるため絶対に併用してはいけませんが、お客様の性格によってはわざと併用することも考えられるため伝え方に注意してくださいね。

一般的に薬はよく効く方が良い、と考えますが薬効によっては効きすぎによる中毒症状や依存症を怖がるお客様もいます。ある程度の危機感は大切ですが、過度な心配はかえって適切な治療の妨げになってしまいます。登録販売者として日頃からお客様と信頼関係を築き、正しい知識をつけてもらうようにアドバイスを続けましょう。

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