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登録販売者ドタバタ劇場

「医師または歯科医師の治療をうけている人」は事前に相談すること

医薬品の注意書きでよく見られる文言に「医師または歯科医師の治療をうけている人は相談すること」があります。全てのお客様にいつも飲んでいる薬の有無を聞くのが理想ですが、高齢者はほとんどの場合通院し、1~3剤程度薬を処方されていることがありますから特に注意が必要です。

記載される項目と記載される商品

この項目は「相談すること」の欄に記載されています。数ある添付文書の注意事項の中でも、かなり幅広い薬効の商品に記載されていますが、商品によって医師の治療時のみ相談することとされているものと、医師に加え歯科医師の治療を受けている場合も相談するように記載されているものがあります。

記載される意味と注意しなければならないこと

登録販売者である皆さんに改めて言う必要もないことですが、医師または歯科医師の治療を受けているお客様は医薬品を処方されている場合も多いですし、医薬品を使用していなくても何らかの症状や疾患を抱えていることは間違いありません。

しかし、医薬品同士の相互作用や症状、疾患への影響はなかなか素人に判断できるものではありません。

したがって、市販薬の使用も主治医もしくは薬剤師と相談した後、決定することが望ましいのです。主治医によっては事前にどのような医薬品であれば使用して良いといった指示をしていることもありますし、全くそういった話はしていないこともあります。

それぞれの状況を聞き取りしながら、必要がありそうと判断できれば主治医か薬剤師に相談するようアドバイスしてください。

受け答えは慎重に。根拠のない「大丈夫」は禁物

添付文書や外箱に「相談すること」と記載されているため、購入前のお客様に使用しても問題ないかどうかを相談されることも多いでしょう。

相談のうち、そのまま使用しても問題ないケースがほとんどですが、だからといって忙しい、面倒くさい、お客様に馬鹿にされたくないといった理由であやふやなまま「大丈夫」と言ってしまうのはとても危険です。

通常は厳密なコントロールが必要ない市販薬だとしても、お客様によって状況は大きく変わりますので回答に自信が持てなければ絶対に「大丈夫」とは言わず、根拠が得られるまで調べるか薬剤師に引き継ぐなどの対応を取りましょう。

医薬品の相互作用は思わぬところで発現することがあります。効果が似ている、または全く逆のもの同士は良いのですが、作用自体が関係ないにもかかわらず影響してしまう場合はなかなか理解してもらえないこともありますので、正しい知識を身につけるだけでなくどのように説明すべきかを考えておけるとなお良いですね。

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