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登録販売者ドタバタ劇場

「効能・効果」から読み取れること

製薬会社は商品を医薬品として販売するために厚生労働省から承認を受けなければなりません。その申請時に、認められた効能・効果しか記載事項に載せることができません。では、効能・効果から一体どの様な事がわかるのでしょうか。

「効能・効果」の記載事項

どのような効果が期待できるのかが記載されています。製薬会社は商品を医薬品として販売するために厚生労働省から承認を受けなければなりませんが、このとき申請し、認められた効能・効果しか載せることはできません。

つまりサプリメントやいわゆる健康食品、その他の食品など医薬品ではないものに効果・効能を記載することはできないのです。一般用医薬品の添付文書は、一般の方にも理解しやすいよう作成されていますので、効能・効果にイラストや用語の解説がついていることもあります。

「効能・効果」を見るときの注意

承認を取っている効能・効果が全て記載されていますので、その商品の特徴はわかりにくくなっています。

例えばベンザブロックシリーズでは、鼻からくる人、のどからくる人、熱からくる人に合わせた商品がありますよね。それでは添付文書上の効能はどのようになっているでしょうか。

ベンザブロックシリーズの場合

・ベンザブロックSプラス(鼻からくる人用):
かぜの諸症状(鼻水、鼻づまり、のどの痛み、くしゃみ、せき、たん、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和
・ベンザブロックLプラス(のどからくる人用):
かぜの諸症状(のどの痛み、発熱、鼻づまり、たん、鼻水、悪寒、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み、せき、くしゃみ)の緩和
・ベンザブロックIPプラス(熱からくる人用):
かぜの諸症状(発熱、悪寒、頭痛、のどの痛み、関節の痛み、鼻水、鼻づまり、筋肉の痛み、せき、たん、くしゃみ)の緩和

このように、それぞれの商品はターゲットとする人が違うにもかかわらず、順番が異なるだけでほとんど同じ内容が記載されています。どれもメインの効能ではなくても効き目はあるからです。これでは商品の比較は難しいですよね。

早く効能がわかる方法

したがって、メインとなる効果で商品比較をしたい場合、「効能・効果」の項目ではなく添付文書上部の商品の特徴や、含有成分の割合を見る方が良いでしょう。

もっと手っ取り早く知る方法は、その商品1番のキャッチコピーの効能を見ることですが、コピーの宣伝力には差があります。正確におすすめするためには、数点までキャッチコピーで絞ったらきちんと成分量を確かめて商品決定してくださいね。

「効能・効果」を守る

自由に入手することができるOTC医薬品であっても、重篤な副作用が発現してしまうケースは稀にあります。「効能・効果」に限ったことではありませんが、添付文書に記載された症状の治療以外には絶対に使用してはいけません。

万が一重篤な副作用が発現してしまった際の副作用救済制度は「適正な使用」をした場合のみに適用されます。

もし、添付文書に記載のない効能を期待した使用をしたり、あるいはしてはいけないことなどを守らなかったりした場合には救済措置を受けられないこともありますので注意してくださいね。

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